サーフィンに最適な車選び完全ガイド｜おすすめ車種10選と失敗しない選び方のコツ

サーフィンにおいて「車」は単なる移動手段ではありません。
ボードを運び、ウェットスーツを着替え、時には波を待つための「動くベースキャンプ」です。

しかし、「どの車でも同じだろう」と適当に選んでしまうと、ロングボードが入らなかったり、座席が倒せずショートボードすら入らなかったりと、後悔することになりかねません。

そこで今回この記事では、現役サーファーの視点と市場のトレンドを反映し、サーフィンに本当に適した車の選び方と、2025年最新のおすすめ車種10選を徹底解説します。

この記事はこんな人におすすめです

これからサーフィンを始めるために、ボードが積める車を探している方
今の車では荷室が狭く、より効率的な収納や車中泊を検討している方
海沿いを走る際の「塩害」や「砂浜でのスタック」が不安な方
SUV、ミニバン、軽自動車の中で、どれが最も自分に合うか比較したい方
予算や維持費を抑えつつ、サーフィンライフを充実させたい方

サーフィン用の車を選ぶ際の5つのチェックポイントと便利な装備

サーフィンを快適に続けるためには、車の「見た目」以上に「機能性」が重要です。
特に、早朝の暗い時間からの準備や、海から上がった後の濡れた状態での片付けをスムーズにできるかどうかが、満足度を大きく左右します。
この章では、サーファーが車選びで絶対に妥協してはいけない5つの基準と、あると便利な装備について詳しく解説します。

ロングボードも中積みできる？車内空間の長さとシートアレンジ
濡れたままのウェットスーツでも安心な防水シートと防汚ラゲッジ
砂浜や未舗装路のスタックを防ぐ4WD（四輪駆動）性能の重要性
海沿いならではの悩み「塩害」から愛車を守る対策とメンテナンス
車中泊でベストウェーブを待つ！フルフラット化と快適な居住性
ボードキャリアやシャワーなど後付けしたいサーフィン専用カスタム

ロングボードも中積みできる？車内空間の長さとシートアレンジ

サーフボードの積載方法は「キャリア（外積み）」と「中積み」の2通りありますが、盗難防止やボードの保護、燃費への影響を考えると「中積み」が理想です。ショートボード（約1.8m）なら多くのSUVやステーションワゴンで可能ですが、ファンボードやロングボード（約2.7m〜）になると、助手席を倒してフルフラットにできるかどうかが鍵となります。

「軽自動車だから無理」と諦める必要はありません。最近の軽バンやハイトワゴンは助手席側が完全に平らになるモデルもあり、意外にもロングボードを飲み込みます。購入前に必ず「室内長」と「シートを倒した際の段差」を確認しましょう。

濡れたままのウェットスーツでも安心な防水シートと防汚ラゲッジ

海から上がった後、体が濡れた状態で車に乗り込んだり、濡れたウェットスーツを無造作に放り込んだりすることは日常茶飯事です。一般的な布製シート（ファブリック）だと水分が染み込み、時間が経つとカビや悪臭の原因になります。

【シート素材の比較】

素材タイプ	防水性	耐久性	備考
撥水・防水シート	◎	○	アウトドア仕様車に多い。サッと拭くだけでOK。
合成皮革（PVC/PU）	○	○	高級感があるが、夏場は蒸れやすいのが難点。
ファブリック（布）	×	△	市販の防水シートカバーが必須。

砂浜や未舗装路のスタックを防ぐ4WD（四輪駆動）性能の重要性

多くのメジャーなサーフポイントは舗装されていますが、隠れた名スポットや千葉・茨城などのポイントでは、砂利道や砂の浮いた路面を走ることがあります。
2WD（前輪駆動）でも走れる場所は多いですが、一度砂に足を取られると自力脱出は困難です。特に雨の日の泥濘（ぬかるみ）などは4WDの独壇場。安心感を買うという意味で、サーファーにとって4WDは「保険」のような必須機能と言えます。

海沿いならではの悩み「塩害」から愛車を守る対策とメンテナンス

「海沿いに住んでいなくても、毎週海に行けば車は錆びる」というのは事実です。海水そのものだけでなく、潮風に含まれる塩分が車体の隙間に入り込み、下回りやマフラーを腐食させます。反論として「最近の車は防錆塗装がしっかりしているから大丈夫」という声もありますが、5年、10年と乗り続けるなら話は別です。購入時の下回りコーティング（シャーシブラックなど）と、海から帰った後の高圧洗浄による下回り洗浄をセットで考えましょう。

車中泊でベストウェーブを待つ！フルフラット化と快適な居住性

朝イチの最高の波に乗るためには、前夜からポイント入りして仮眠をとるのが効率的です。この際、シートが完全に平ら（フルフラット）にならない車だと、腰を痛めてしまい肝心のサーフィンに支障が出ます。ミニバンやバンタイプであれば、セミダブルサイズのマットレスが敷ける空間を確保できます。最近では車中泊専用のキットも充実しており、居住性を高めることで「動く個室」としての価値が上がります。

ボードキャリアやシャワーなど後付けしたいサーフィン専用カスタム

車そのものの性能に加え、カスタムパーツで利便性は倍増します。

ルーフキャリア：家族や友人と行く際、中積みが限界の時に活躍。
電動ポータブルシャワー：ポリタンクに挿すだけで、海上がりに真水で体とボードを洗えます。
キーボックス：スマートキーを車内に置き、物理鍵をダイヤル式の箱に入れて車外に固定。入水時の鍵の紛失を防ぎます。

【タイプ別】サーファーにおすすめの人気車種10選｜積載量と走破性で選ぶランキング

スペックや機能がわかったところで、具体的にどの車を選べば良いのでしょうか。ここでは、圧倒的な積載量を誇る「王道モデル」から、維持費の安い「軽自動車」、そして悪路に強い「本格SUV」まで、サーファーから絶大な支持を得ている10車種を厳選してご紹介します。あなたのスタイル（単独か大人数か、ロングかショートか）に合わせて最適な1台を見つけてください。

【1】トヨタ：ハイエース（究極の積載量と圧倒的なカスタムの自由度）
【2】三菱：デリカD:5（ミニバン随一の悪路走破性とタフな走行性能）
【3】スバル：フォレスター（防水シート完備で水濡れを気にせず使い倒せる）
【4】日産：エクストレイル（アウトドアに特化した防水内装とインテリジェント4WD）
【5】トヨタ：ランドクルーザー（どんな過酷なポイントへも辿り着ける信頼性）
【6】日産：キャラバン（ハイエースに匹敵する広さと使い勝手の良い荷室）
【7】ホンダ：ステップワゴン（低床設計でロングボードの積み下ろしがスムーズ）
【8】スズキ：ジムニー（狭い海岸沿いの道もスイスイ走れる唯一無二の軽オフローダー）
【9】ダイハツ：ウェイク（軽自動車最大級の室内高で車内での着替えも楽々）
【10】ホンダ：N-VAN（助手席までフルフラットになり長尺物の積載に特化）

【1】トヨタ：ハイエース（究極の積載量と圧倒的なカスタムの自由度）

「サーファーの車といえばこれ」と言われる絶対王者です。商用車ベースのため、荷室の広さは他の追随を許しません。ロングボードを複数枚中積みしても、さらに大人2人が余裕で寝られるスペースがあります。また、アフターパーツが非常に豊富で、ベッドキットやシャワーシステムなどを自分好みにDIYできるのが最大の魅力です。資産価値（リセールバリュー）が極めて高く、数年乗っても高値で売れるため、トータルコストで見ると意外とお得な選択肢です。

【2】三菱：デリカD:5（ミニバン随一の悪路走破性とタフな走行性能）

「ミニバンの積載量」と「SUVの走破性」を唯一両立しているのがデリカD:5です。本格的な4WDシステムを搭載しており、他のミニバンが立ち往生するような荒れた砂浜へのアプローチも余裕でこなします。ディーゼルエンジンの力強いトルクは、重い荷物を積んでの長距離移動も苦になりません。家族を乗せる快適さと、ハードなサーフキャンプの両方を求める方に最適です。

【3】スバル：フォレスター（防水シート完備で水濡れを気にせず使い倒せる）

スバル独自の「シンメトリカルAWD」により、雨天時の高速道路や雪道、未舗装路での安定感は抜群です。特筆すべきは、多くのグレードで「撥水ポリウレタンシート」が標準またはオプション設定されていること。濡れた水着のまま少し移動する際も、タオルを敷くだけで気兼ねなく座れます。ラゲッジルームも汚れが落ちやすい素材になっており、道具をガシガシ積み込みたい「実用派」におすすめです。

【4】日産：エクストレイル（アウトドアに特化した防水内装とインテリジェント4WD）

古くから「タフギア」としてサーファーに愛されてきた1台です。現行モデルではe-POWERによる静粛性と力強い走りが加わりましたが、防水シートや防水ラゲッジボードといったアウトドア向けのアイデンティティは健在です。特にラゲッジの間仕切りが優秀で、濡れたものと乾いたものを分けて収納しやすい工夫が凝らされています。

【5】トヨタ：ランドクルーザー（どんな過酷なポイントへも辿り着ける信頼性）

世界中の悪路で鍛えられた「絶対に帰ってこられる車」です。砂浜の深部まで入り込みたい、あるいは誰もいない秘境のポイントを開拓したいというエクストリームなサーファーに支持されています。車格が大きいためロングボードの中積みも可能ですが、車高が高いためルーフキャリアへの積み下ろしには少しコツ（または踏み台）が必要です。所有欲を満たしてくれる最高の一台と言えるでしょう。

【6】日産：キャラバン（ハイエースに匹敵する広さと使い勝手の良い荷室）

ハイエースの最大のライバル。キャラバンの強みは、荷室に標準装備されている「ラゲッジユーティリティナット」です。ボルトを差し込むだけで、壁面に棚を作ったりボードラックを固定したりできるため、DIY初心者でも簡単にサーフィン仕様にカスタマイズできます。近年はデザイン性も向上し、ハイエースと差別化したいユーザーに選ばれています。

【7】ホンダ：ステップワゴン（低床設計でロングボードの積み下ろしがスムーズ）

一般的なミニバンの中でも、ホンダ車は床が低く設計されています。これにより、重いロングボードや大量の荷物を持ち上げる負担が軽減されます。また、現行モデルのシンプルでクリーンなデザインは、海辺の風景にも馴染みます。3列目シートを床下に格納できるため、広大なフラットスペースが生まれるのもサーファーには嬉しいポイントです。

【8】スズキ：ジムニー（狭い海岸沿いの道もスイスイ走れる唯一無二の軽オフローダー）

湘南や鎌倉、あるいは四国などの「道が極端に狭いポイント」で最強の力を発揮します。本格的なラダーフレーム構造を持ち、スタックの心配は皆無です。ボードはルーフキャリアに積むのが基本スタイルとなりますが、そのコンパクトで無骨なスタイルは「サーファーらしい車」の代名詞。一人、もしくは二人でのサーフトリップに徹するなら、これほど頼もしい相棒はいません。

【9】ダイハツ：ウェイク（軽自動車最大級の室内高で車内での着替えも楽々）

「ドデカク使おう」のキャッチコピー通り、軽自動車とは思えない室内高が魅力です。車内で座ったままウェットスーツを着替えることができ、雨の日の着替えのストレスを解消してくれます。シートは防水仕様が選べ、助手席を倒せば長尺物も積載可能。維持費を抑えつつ、ミニバンに近い使い勝手を求める方にぴったりの一台です。

【10】ホンダ：N-VAN（助手席までフルフラットになり長尺物の積載に特化）

軽バンというカテゴリーながら、商用利用だけでなくホビーユーザーから絶大な支持を得ています。助手席からリアゲートまでが完全に「真っ平ら」になる設計は、まさにサーフボードを積むためにあるようなもの。Bピラー（柱）がない大開口の助手席ドアにより、横からの積み下ろしも劇的に楽になります。ソロサーファーにとっての「正解」の一つです。

サーフィンと車の関係を総まとめ！理想の1台を選ぶためのポイント10

積載量：自分のメインボード（ショート・ロング）が中積みできる室内長があるか確認する。
防水性：シートやラゲッジが防水・撥水素材か、そうでなければカバーを活用する。
走破性：砂浜や未舗装路に行く機会が多いなら、迷わず4WDを選択する。
塩害対策：購入時の下回りコーティングと、帰宅後の洗浄をルーティン化する。
車中泊性能：シートがフルフラットになるか、段差は許容範囲かを実車でチェックする。
燃費・維持費：遠征頻度が高いならディーゼルやハイブリッド、節約派なら軽自動車を検討する。
カスタム：ハイエースやキャラバンなら自分好みの「秘密基地」に作り変えられる。
盗難対策：中積みなら安心だが、外積みの場合は鍵付きキャリアを使用する。
セキュリティ：スマートキーの保管場所（キーボックス等）を事前に用意しておく。
ライフスタイル：家族との併用ならミニバン、一人旅なら軽バンなど、使用シーンを具体的に想像する。

サーフィンに適した車を選ぶことは、波乗りの時間をより豊かに、そしてストレスフリーにしてくれます。今回紹介した車種や選び方のポイントを参考に、あなたにとって最高の「相棒」を見つけてください。海への道のりも、素晴らしいサーフィン体験の一部になるはずです。

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